Before
左図のような形状部品、例えば精密シャフトやスプールなどの部品は、一般的に両側から加工を行います。テーパー角部に対して寸法が入っている場合、Yの精度を確保するためには赤矢印の方向から連続して加工を行う必要があります。この場合、片側のみからの加工となるため加工の難易度、サイクルタイムが上がり、コストアップに繋がってしまいます。
VA・VE設計実例
After
精密シャフトやスプールなどの上記のようは加工の場合は、寸法を入れる箇所を変更することでコストダウンが可能となります。Xに対して寸法が入っている場合は両側からの加工が可能となり、サイクルタイムを大きく短縮することができます。そのため高精度を維持しながらコストダウンを実現することができます。
POINT
貫通形状を持つ精密シャフトやスプールなどの量産機械加工部品の内面の加工においては、一般的に両端から切削加工を行います。しかしテーパー等に対して寸法が入っている場合、一方向からの加工に加工法が限定されてしまうことがあり、コストアップに繋がってしまいます。従って、内面加工部品に対して寸法を入れる際は、両側から加工可能なように寸法を入れることがシャフト加工やスプール加工における重要な要素となります。
