Before
鉄系の材質で製造する精密シャフトでは、防錆性の確保のために無電解ニッケルで指定されている場合があります。無電解ニッケルは膜厚の高精度管理(±1μm)が容易であるため高精度部品の表面処理に向きますが、高コストであるため、量産部品の生産の際には大幅なコストアップの要因となってしまいます。
VA・VE設計実例
After
亜鉛クロメートメッキは±5μmでの膜厚管理となります。精密シャフトやピストンなどの部品の仕様上、この膜厚管理内で問題ないならば、無電解ニッケルから亜鉛クロメートメッキに変更することが有効です。亜鉛メッキは無電解ニッケルよりも安価なため大幅コストダウンが可能となります。
POINT
精密シャフトやピストンにおいて防錆性が必要な鉄系部品に対しては、無電解ニッケルを指定されることが一般的です。しかし無電解ニッケルは高価であるため、仕様上可能ならば無電解ニッケルから亜鉛メッキへと表面処理を変更することがコストダウンのためには有効となります。亜鉛メッキは無電解ニッケルの安価であり、大幅コストダウン効果を期待することができます。